「占星術殺人事件」 島田荘司

ミステリファンなら知らない人はいないのではないかと思われるほど有名な作品です。私は特にミステリファンではないので知りませんでしたが。
内容はというと、とても面白かったです。
そしてこの本を読んだ大多数の人が言っているのですが、「金田一少年の事件簿」の2番目の事件「異人館村殺人事件」で同じトリックが使われています。私はそのことを知らずに蘇部健一の「六枚のとんかつ」を読もうと思ったらこれを先に読んでくださいといわれたので読みました。
きっと金田一を未読だったら鳥肌が立つほど「やられた!」と思ったことでしょう。そう考えるととても悔しいですし、金田一少年の原作者金成陽三郎は島田ファンにアゾート殺人されても文句言えないんじゃないでしょうかね。
この本の中に「このトリックは現代では使えない」と言われていますが、そう考えるとこのトリックの盗作も現代ではできないでしょうね。もしもこのパクリを今やったとしたら2ちゃんで叩かれまくって金田一は3巻位で終わってたかもしれません。そう考えるとうまいことやりましたね。
ともあれそのトリックを知っていても十分に楽しめましたし、これがデビュー作とは思えないほどの出来でした。これに出てくる御手洗潔については好きな人とムカつくという人がいると思いますが、個人的には好きです。探偵なんて変人の方がリアリティがある気がします。