「4TEEN」石田衣良

池袋ウエストゲートパークでおなじみの石田衣良さんの直木賞受賞作です。読み始めてから気付いたんですが、これスピリッツで連載していたやつなんですね。
ストーリーは14歳の4人が織り成す青春ストーリーなんですが、これは素直によかったです。情景を楽しみつつ、決してスカした感じでもなく、ジーンと来る話でした。あ、でもスカしてるって言えばスカしてるかも知れません。それでも嫌な感じは受けませんでした。
何よりも驚いたのが、作者の石田さんは多分44歳なんです。でも読んだ感じでは全くそんな印象を受けませんでした。20歳そこそこのような感性を持った人なんだと思います。
子供の考えている事はよく分からない、そう思ってしまえばそこで思考停止です。だれでも子供の頃があったのですから、それを理解しようとする姿勢は大切だと思います。子供は子供なりに大変で、悩みもあり、日々を一生懸命生きています。「子供はいいよな」なんて考えをしている人、あなたのその心はコドモですよ。凝り固まった心をほぐしてみてはどうですか。