「ジョゼと虎と魚たち」

jikishi2004-10-04

ずいぶん前に「池脇千鶴のヌードが見れる!」ということで話題になったこの映画(というか私の耳にはその情報しか聞こえてこなかった)を見てみました。
感想は大いにネタバレがあります。
まず、アマゾンとかの感想を見ると「切なくなった」などの意見が大多数を占めているわけですけど、私は別にそうは思いませんでした。というか、この映画の構成は卑怯です。障害者を題材に扱っているんですが、その綺麗なところばかりをもらって肝心なところをはしょったように見えてしょうがありませんでした。その肝心なところというのはラストの「別れの理由」なんですが、「僕らはいろいろあって別れた」ってあんた。ふざけるなですよ。面接の場だったら「いろいろって具体的に言うと」とか突っ込まれますって。障害者を使うんだったらその辺のところまでひっくるめてやってくれないと。つーか普通の恋愛ものにしたってオチがうまくいくにしろ別れるにしろ一番重点を置くところじゃないんですか。「いろいろあって別れた」で、主人公に号泣されたところでこっちは「はぁ?」って感じですよ。ただ単に障害者との綺麗な恋を描きたかったんだったらオチを別れにせずにハッピーエンドで終わらせればいいのに。そのほうがよっぽど印象に残りますよ。どんでん返しも裏付けがなけりゃただの贅肉ですよ。前半から中盤にかけてはよかっただけに最後は脱力しました。
ヤンキー役の新井浩文さんはよかった。あと板尾が出てくるだけで笑った。真面目な演技をされると余計に笑える。